呉安浦体育館少林寺拳法教室「子どもコース」とは、園児〜小学生を対象として、土曜18:00〜19:00に開講している、当支部の特別なプログラムです。(「通常コース」は、小学生〜大人が対象です。)開講に至るまで、次のような経緯がありました。
1「発達障害なのですが、入会できますか?」
呉安浦体育館少林寺拳法教室は、もともと普通の道場でした。少しずつ拳士を増やし、県大会で入賞、全国大会に出場するなど、どんどん道場を発展させていくなかで、見学にきてくれた、ある子どもの保護者から聞かれたのです。
「発達障害なのですが、入会できますか?」
その、どこか後ろめたそうな問いかけに、私(支部長)は、はっとしたのです。「もちろんです。ぜひ、来てください!」反射的に、そう答えていました。少林寺拳法は、「人づくりの行」です。選手を育てるのではなく、自信と勇気と行動力をもつリーダーを育てることを目的としています。だからこそ、少林寺拳法なら力になれるはずだと感じたのです。
2 みんなが参加できる道場をつくろう
私は、発達障害がある子どもたちも、そうでない子どもたちも、楽しく参加できる、インクルーシブな練習プログラムを考案し、改良を重ねました。
こうして生まれたのが、呉安浦体育館少林寺拳法教室「子どもコース」です。練習プログラムを改良した結果、これまでは小学生以上としていた入会対象も、園児まで広げることができたのです。
「子どもコース」の練習時間は、土曜日の18:00〜19:00の1時間。一般的な道場よりも短い時間ですが、子どもたちの「楽しさ」をキープできる時間を考慮して、1時間としました。
3 半ばは自己の幸せを、半ばは他人の幸せを
「子どもコース」の指導者は、私とともに、本格的に少林寺拳法の修行をしている小中学生、大人のメンバーみんなです。そのため、マンツーマンで、一人一人に合わせた指導ができるのです。
少林寺拳法の教えである「半ばは自己の幸せを、半ばは他人の幸せを」を、毎週実践してくれている拳士たちには、心から感謝しています。
「子どもコース」は、子どもたちの手をとり、優しく教えてくれる、ボランティアのお兄さん、お姉さん、大人の方々あってのものなのです。
4 辛い時、寂しい時こそ、道場に
呉安浦体育館少林寺拳法教室「子どもコース」は、一般的な道場とは異なるあり方を目指しています。技はうまくなくてもいい、まずは道場を好きになってもらおう。道場を、みんなが安心していられる居場所、サード・プレイスにしよう。そんな思いで、運営を続けています。辛い時、寂しい時、道場に来たら元気になれる。そういう場を開き続けることこそが、少林寺拳法にできる社会貢献であると考えています。いつでも、道場においでください。歓迎します。